Snow Love. ~大好きなキミへ~


手紙をすべて読み終えた私は、ただその場に泣き崩れる。


梨乃も、お父さんにしがみつきながら大声で泣きじゃくっていた。


まるでパズルのピースがぴったりとはまったかのように、私の中の謎がすべて解ける。


あの夢が伝えたかったことも、お母さんが泣きながら私たちに謝っていた理由も。


お父さんとの写真に口づけていた時の、あの悲しげな横顔も。


すべてが、ぴったりと繋がった。


「ね……っ、お父さん……」

「……なんだ?」

「私……頑張る。お母さんが守ってくれたこの命と体で、精一杯、頑張るね……」


私が泣きながらそう言うと、お父さんの胸に顔を埋めていた梨乃もそっと立ち上がり、


「梨乃も……頑張る。病気と闘ってたママに負けないくらい。つらいことがあっても、梨乃にはパパとお姉ちゃん、それから……ママがいるもんね……」


そう強く言い放った。


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