Snow Love. ~大好きなキミへ~
梨乃は私を見ると、泣きはらした真っ赤な目をにこっと細める。
「お姉ちゃん、いつも梨乃たちのためにいろいろしてくれてありがとう。これからもママに負けないように一緒に頑張ろうね……」
私の胸の中にそっと飛び込んできた小さな体。
壊さないように優しく抱きしめると、トクトク音がして、すごく温かくって。
私の頬には、また涙が伝う。
でもね、今度は悲しみの涙なんかじゃないよ。
嬉しかったの。
梨乃が、“いつもありがとう”って、“これからも一緒に”って言ってくれたことが。
今まで梨乃に罪悪感を持って接してた私だけど、それは間違いだったんだね。
だって梨乃は、こんなにも素直で純粋で。