Snow Love. ~大好きなキミへ~
涙と雪
始業式から約3週間。
今日は朝から、親戚やいとこの人たちが私の家を訪れてきている。
日曜日だから、私の高校も梨乃の小学校も休み。
いつもは仕事で夜遅くまで帰ってこないお父さんも今日は家にいて、親戚やいとこのおじさん、おばさんと話してるみたいだ。
私はというと………カーテンも開かず、朝から自分の部屋に閉じこもったまま。
もうお昼だから外は明るいはずなのに、
私の部屋はカーテンを締め切っているせいで真っ暗だ。
…………本当は私もリビングに行って、親戚の人たちにあいさつをしなきゃならないんだけど、でも私にはそれができない。
怖いんだ。
思い出したくもないことを、思い出してしまうから。
親戚の人たちの顔を見ると、あの日の出来事が頭の中に鮮明によみがえってきてしまう。