Snow Love. ~大好きなキミへ~


次の日の放課後、私は親友のふたりに泣きながら話を聞いてもらっていた。


「もう、陽乃。そんなに泣かないの。橋本くんがどれだけ陽乃のこと想ってくれてたか、陽乃が一番分かってるでしょ?」

「……ん、分かってる」

「だったら、泣いてばっかりじゃダメ。陽乃がいつまでも泣いてたら、橋本くんが一番悲しい思いしちゃうんだよ?」


………分かってるよ。


そんなこと言われなくたって、ちゃんと分かってる。


でも、しょうがないじゃん。


涙が勝手に溢れてきちゃうんだから。


あれだけ私だけを想ってくれてた人を傷つけて、違う人を選ぶ。


これってね、自分が想像してたよりももっとずっと、苦しくてつらいことなんだよ。


だけどきっと、それが“恋”。


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