Snow Love. ~大好きなキミへ~
「………お姉ちゃん?」
ぎゅっと体を丸めて毛布の中にもぐり込んだ時、梨乃が私の部屋の扉をコンコンと叩いた。
梨乃の声を聞いた瞬間、私の心臓が痛いくらいに苦しく鳴りだす。
「………なぁに?」
これを言うだけで、精一杯だった。
私は右手で毛布をぎゅっと握りしめる。
「あのね、パパがそろそろリビングに降りてこいよーって!おばぁちゃんとかおばさん、おじさんたちも待ってるよ?」
扉の向こう側で明るく話す梨乃。