Snow Love. ~大好きなキミへ~


百合と過ごした数年間、そして百合を愛した数年間は、俺の大事な記憶の宝物。


愛しすぎる思い出を忘れることなんて絶対できやしないから、百合との日々は全部全部、大切に心の中へしまっておくよ。


───星が瞬く帰り道。


俺はあの子と初めて出会った公園に足を向ける。


なぁ……陽乃。


いつからだろうな。


お前の見せる無邪気な笑顔にドキドキするようになったのは。


お前のことを、愛しく思うようになったのは。


今思えば、俺はもしかしたら初めて出会った“あの時”から、お前に惹かれてたのかもしれない。


雪のように純粋で素直なお前に、俺はきっとあの時、恋をした。


間違いない。


俺は自分でも気付かない内に、陽乃のことを好きになってたんだ……。


もう、遅いかもしれない。


間に合わないかもしれない。


それでも俺は、あの子が俺に伝えてくれたように、俺もあの子に伝えようと思う。


付き合うとか、付き合わないとか。


そんなのはどうでもいい。


とにかく今は、お前に……大好きな陽乃に。


どうしようもないこの想いを、伝えたいんだ。


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