Snow Love. ~大好きなキミへ~


それから1ヶ月と少し。


「おーい、優妃!みんなで写真撮ろーぜ!」

「こっちこいよー!」

「あーわりぃ。俺、これから用事あるんだよね」


今日は俺たち3年生の卒業式───。


みんなに写真を迫られるけど、俺にはこれから何よりも大事な用がある。


「まさか告白かー?ま、優妃に限ってそんなことはないよな。なんたって、あの津島さんと別れちゃうくらいだからな」

「……そうだよ」

「え?」

「俺、今から告白しに行ってくる」

「……ん?……え、え、えー!?」

「んじゃ」


本当のことを教えてやったのに、後ろであーだこーだとギャーギャー騒ぐ男集団。


このくらい派手に宣言しとかないと、弱虫な俺がでてきていつまでたっても告白できやしないから、これでよかったんだ。


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