Snow Love. ~大好きなキミへ~
優くんに、全部ありのままを聞いてほしいと思ったの。
優くんは少し考えるように視線を宙に浮かせたけど、すぐに私の顔を見てゆっくりと微笑んでくれた。
「分かった。俺でよかったら、陽乃の話聞くよ。陽乃の気持ちが少しでも軽くなるなら、俺を頼って」
そう言ってくれた優くんの瞳は、とてもキレイに澄んでいて。
泣きたいくらいに、優しかった。
私はこの10年間、ずっと心の奥底に閉じ込めてきた過去を、本当にゆっくりだけど話し始めた。
ただ、しんしんと降り積もる粉雪を、目に映しながら────。