Snow Love. ~大好きなキミへ~


『あーあー』


お母さんの作ってくれたパスタを口いっぱいにほおばっていると、寝室のほうから小さな可愛らしい声。


『あら、やっと起きたのかしら?』


目の前で私と同じようにパスタを食べていたお母さんが、少し笑ってから立ち上がった。


そして少し小走りで寝室へと向かう。


スリッパのパタパタという音が、幼い私にとっては少しおかしく思えて、一人で口元を覆ってクスッと笑った。


『はいはい、梨乃ちゃーん。起きましたかー?』


それから間もなくして、お母さんが妹の梨乃を抱きかかえてリビングへと戻ってきた。





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