Snow Love. ~大好きなキミへ~


手袋を着けているからといって、完全に冷たさを感じないわけじゃない。


『冷たっ!』


手袋越しから伝わってくる雪の微妙な冷たさに、私は思わず手を引っ込めた。


でも何度も繰り返し触っていると徐々に慣れてきて、雪の冷たさもあまり感じなくなってきた。


それからしばらくたった頃。


『よし、できた!』


一人でポンッと手を叩いて、私は目の前の固まりを得意気に見つめた。


私の目の前には4体の雪だるま。


左側から、お父さん、私、梨乃、お母さん。


私たち家族4人の雪だるま。


少し不格好な雪だるまは、微笑ましくなるほど仲良さげに並んでいた。


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