Snow Love. ~大好きなキミへ~
『お母さーん!』
私はリビングの窓に向かって、できるだけ大きな声で叫んだ。
それから少し遅れて………
『はぁーい』
姿は見えないけど、お母さんのやわらかくて優しい声が返ってくる。
私は少し興奮気味に早口で言葉を紡いだ。
『あのね、陽乃、雪だるま作ったよ!だからねお母さん、お庭に出てきて!』
『ちょっと待っててー。梨乃がまた寝ちゃってるから、お布団に寝かせてから行くね』
『うん!早く早く!』
とにかく早く見せたかった。
一生懸命、雪を集めて救って作った私の雪だるまを見て、”陽乃、上手だね“って褒めてほしかった。
私がいつも何かを頑張ると、ぎゅーって抱きしめてくれるお母さん。
ふわふわとした優しげな顔で、頭をポンポンしてくれるお母さん。