Snow Love. ~大好きなキミへ~


トラックの運転手さんは慌ててトラックから飛び下り、お母さんのもとへと駆け寄った。


その間にもお母さんから溢れ出る血は止まることを知らず、道路に残っていた雪も赤く染まって溶けていく。


『お母さ、ん……?ねぇ、お母さん……』


次第に私たちの周りに集まってくる大勢の人。あっという間に人だかりができた。


『誰か、救急車呼べ!早くしろ!』


知らないおじちゃんが、顔を真っ青にしながら大声で叫んでる。


………ここからのことはよく覚えていない。


気付けばよくテレビで見かける白い大きな車がきて、大人の人にいろいろ聞かれて。


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