Snow Love. ~大好きなキミへ~
”お姉ちゃん“って笑ってくれるけど、その心の内は私に対する憎しみでいっぱいなんだよ。
「ねぇ、優くん……」
「………ん?」
広い空間の中で、私の涙声と優くんの掠れた声だけが静かに響く。
「私、死にたい………」
優くんの眉が、ピクリと動いた。
今までずっと表情を変えなかったそのキレイな顔が、くしゃりと歪む。
「私がいなくなったらね、梨乃は幸せになれるの。私が死ぬことで、みんな楽になれるんだよ」
優くんに過去を話したことで張り詰めていたものが軽くなった私は、次々と卑屈な言葉を吐き出していく。
「私がいなくなれば……私が死ねば……全部が上手くいくのに。私なんて、生まれてこなきゃよか……」
“私なんて、生まれてこなきゃよかった”
そう言いたかったのに、最後まで言えなかった。
だって…だって。
「そんなこと、言うな……」
優くんが泣いていたから。