Snow Love. ~大好きなキミへ~
小山さんは、私の次に背が低い。
小柄で華奢で、とてもか弱そうな女の子のイメージがあるんだけど、それはイメージにしかすぎない。
彼女は誰よりもしっかり者で、何事にも積極的。
みんなをひとつにまとめるのがすごく上手で、本当に尊敬する。
実は……ちゃんと話しをするのは今回が初めてなんだよね。
「どうしたの?」
小山さんにそう聞くと、彼女は教室の前のドアを指差して私に告げた。
「あのね、2年生の先輩が呼んでるよ。
”小学生みたいな、ひのって名前の子“って言われたから、すぐに田中さんだって分かっちゃった」
得意げに微笑む小山さん。
彼女が少し動くたびに、彼女のツインテールがくるくる揺れる。
前のドアに目を移すと、確かにそこには彼がいた。