Snow Love. ~大好きなキミへ~
………優くんが、こっちこっちと私に手招きをしている。
「陽乃!」
愛花ちゃんを見ると、光莉ちゃんと一緒に私を冷やかすような目で見ながらファイトポーズをしていた。
私は急に恥ずかしくなって、おそらく赤く染まっているであろう顔を覆った。
「田中さん、可愛い」
そのせいで、小山さんにまでからかわれてしまう。
「あ、あの……小山さん。田中さんじゃなくて、陽乃って呼んでよ」
「えっ?」
「ダメ……かな?」
私、なにか変なこと言ったかな……と、小山さんの返事を待っていると。
「…………嬉しい!これからは、陽乃って呼ぶね」
と、元気な返事が返ってきた。