Snow Love. ~大好きなキミへ~
でもまたすぐに私を見たかと思うと、優くんの手が私の頭に移動した。
「こんなにちっこいんだから、お前のほうが子供だろ。………でもさ」
───トクン、トクン。
私の心臓が、不規則な音を奏でる。
「お前が生きてて、本当によかった」
安心したように笑う優くん。
その笑顔があまりにも優しくて、一瞬、
全てが止まったような気がした。
「ありがとう……」
この時、私は初めて思ったんだ。
生きてていいのかな、って。
許されることのない罪を犯した私。
人の命を……ましてや、お母さんの命を奪ってしまった私。
そんな私でも、生きてていいのかな。
”生きててよかった“
そう言ってくれる人がいる。
いらないと思っていた私の命だけど、誰かが必要としてくれるのなら、私が生きてる価値も少しはあるのかもしれないね。