高架下、君の隣で。
毎週金曜日だけは、私たちがリア充出来る日。恋愛禁止、休日皆無の野球部にとって、ほんっとーに貴重な日。
毎日学校で会っても挨拶程度しか出来ない身にとっては、一緒に帰れるだけでも贅沢だ。
「ねー、ちょー楽しみ!♡」
『俺も!明日、いつもの道でかえろ』
「おっけーい!」
日付をまわったあたりで、じゃあまた明日、とメッセージサービスを切っても落ち着くはずもなく。
クッションをぎゅう、と抱き締めた。
あー、楽しみ楽しみ!
ケータイの画面をもう一度つけると、メッセージの履歴をたどる。
ああ。はやく、会いたいなー…。