【完】君ノート
「まぁ、もうお帰りになられるの?」
おばあちゃんは、名残惜しそうにそう言う。
「はい!長居しても、迷惑なだけですし」
優くんはただそう返しただけだった。
そんなことないのにな。
なんて、私は思ってる。
「ふふっ。花音ちゃんが最近、楽しそうに学校に行っていた理由が分かったわ。
優くんのおかげなのね」
優しく笑いかけながら、おばあちゃんは私を見てきた。
急に話をふられてびっくりしたけど、私はコクンと頷いた。