【完】君ノート




「花音ちゃんってば、夏休み入ってから毎日ずっと、ノートを見てるのよ?

何してるんだろうな?って思って見てたけど、優くんとのお話の内容だったのね?」



今度は優くんに笑いかけるおばあちゃん。


ノート見てたこと、おばあちゃんにばれてた!!

ていうか、優くんにもばらしちゃった!!



……恥ずかしいっ。





「そうなんですか」


優くんはチラッと私を見た。






「花音ちゃん、声が出なくても、優くんとお話してたんだね。
だから学校が楽しかったんだね。

良かった。

優くん、これからも花音ちゃんをよろしくね?」




おばあちゃんはペコッと優くんにお辞儀した。




「こちらこそ!!
ていうか、俺の方がお世話になってます!」



優くんも慌ててペコッとお辞儀する。





なんだかおかしいね?


私のことで2人がこんな風に頭さげてるとこを見ると


おかしくって、笑ってしまった。




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