【完】君ノート
だけど、その目はすぐに反らされてしまった。
この人……同じクラスで後ろの席の……。
沢田くん。
沢田 健介くんだ。
確か、私の後ろの席でみんなに囲まれて、バスケ部で1年なのにレギュラーに選ばれたって言われてた……。
沢田くんは、前を向くと気恥ずかしそうに頭を掻く。
私も目があったこと一瞬びっくりしたけど、前を向き直って心を落ち着かせた。
校長先生の長話がやっと終わった。
そして、始業式が終わると生徒のみんなはゾロゾロと自分のクラスへ帰り始める。