【完】君ノート
Episode9*° 独り、迷う
【花音side】
「木崎、はよっ」
席についてた私に、朝のあいさつをしてくれたのは沢田くんだった。
昨日のこともあってか、話しかけてもらえることが嬉しい。
私は沢田くんに、ペコッとお辞儀をした。
私……もっとクラスに馴染めるかな。
早く声がでたらいいな。
そしたら、たくさんの人に話しかけられるのに。
……優くんに、想いを伝えることができるのに。
そんなことを思う。
今日の放課後…優くん来れないかな?
会いたいなぁ…。
来なくてもいいから、待ってよう。
ピアノを弾いてよう。