【完】君ノート
楽しそうにふざけあってる2人の姿に、思わず笑みがこぼれた。
優くん、笑ってる。
「……俺さ。涼太先輩のこと、すっげー尊敬してるんだ」
突然、隣にいた沢田くんが口を開く。
「バスケうまくて、みんなに慕われてて……。
そんな涼太先輩を支えられたらって思ってるんだけど、
涼太先輩、いっつも三浦 優っていう先輩の話をしてくるんだよ…」
三浦 優。
その名前に反応してしまう。
「俺は、涼太先輩がいい人って知ってるから、
涼太先輩が自慢してくる、優先輩もきっと、いい人なんだろうなって思う」
うん、すごくいい人だよ。
私は沢田くんを見ながら、心でつぶやいた。
「ホント。優先輩が羨ましい。
俺が欲しいもん、全部持ってる」
優くんを見つめる沢田くんは、本当に憧れてるような目をしていた。