【完】君ノート




俺は、用具の片付けなんて忘れて、


花音のもとへと走っていた。






「花音……っ」







名前を呼ぶ。





それと同時に、実感する。




目の前にいるのは、間違いなく




俺の大好きな……花音だ。








「優くん、あのね……っ!」





花音の言葉を遮ってまで、俺は花音を抱きしめた。





これ以上なく、強く、強く…。



華奢な花音の温もりを、腕の中で感じる。





これは全部、本当なんだよな?





< 290 / 433 >

この作品をシェア

pagetop