【完】君ノート
Episode18*° 手を繋ごう
ある日曜日の夜の出来事。
私は家で、ゆっくりと過ごしていた。
──ガッシャーン。
すごい物音に、ハッとする。
私は急いでその音がする方へ向かった。
「……おばあちゃん!?」
キッチンで、割れた皿を拾ってるおばあちゃんの姿が目に映る。
「……あぁ。花音ちゃん…。
ごめんね。びっくりさせちゃったね」
おばあちゃんはその場に座り込んでいた。
「どうかしたの?大丈夫?」
「大丈夫だよ。ごめんね、足腰が弱いのかね」
……いつもより少し顔色が悪い気がする。
「おばあちゃん座ってて?
あとは私がするから……」
「ごめんね……。本当にごめんね」
……なんでそんな必死に謝ってるんだろう。
皿を割ったくらいで、私は怒らないのに。