【完】君ノート
……なぁ、神様。
この幸せが続くことを。
ずっと、花音のそばにいられることを。
この未来が実現できると、純粋に信じてる俺たちを。
あんたは見守ってくれるよな。
「花音」
「……どうしたの?」
「目、閉じて……」
……これ以上ない幸せのなか。
愛しい瞬間という今を、
俺は花音と笑い合った。
でも、神様は残酷だ。
幸せは、いつかなくなる。
……次の日花音は、
この空き教室に来ることはなかった。