【完】君ノート
きっと、誰しも同じだ。
怖いんだよ。
向き合うことが。
大切な人であれば、あるほど。
それでも、向き合うことを恐れないで。
たとえ姿が変わっても、
その人がその人ってことには変わりないから。
今、絶望してしまってる花音も。
泣き虫な花音も。
優しい花音も。
笑ってる花音も。
俺の隣で幸せそうにしてる花音も。
全部、花音なんだ。
俺の大好きな、花音なんだよ。
……俺は、どんな花音とでも、ちゃんと向き合う。
だから、
花音はおばあさんの死から、目を背けないで。
失うことは、怖い。
でも、
花音が声を諦めたら、何が残る?
花音のおばあさんは、悲しむだけだ。
希望までも、捨ててはいけないんだよ。
忘れるな。
ひとりじゃないってことを。
ここに俺が、いるってことを。
「花音……」
この想いは、きっと君に届く。