【完】君ノート
…〜♪〜♪〜♪
静かな放課後。
2人きりの薄暗い教室には優しい夕日の光が差し込む。
そんな中ピアノを弾き終えた花音。
俺は夕焼けに染まる花音の横顔に話しかけた。
「なぁ、また花音のピアノ聴きにきてもいい?」
そう言うと彼女はこっちを見て優しく微笑んだ。
そのままコクッと頷いて見せる。
そんな動作に頬が緩んでしまった。
「ありがとう」
お礼を言うと花音はノートを手に取る。
〔いつでも聴きに来て?待ってます〕
いつでも花音の音が聴けるんだ。
「うん!毎日来るかもよ!」
嬉しくって、ついそんなことを言っていた。