【完】君ノート
どうして信じることができなかったんだろう?
ごめんね。
そんな気持ちでいっぱいになってる私を、
優くんは真っ直ぐな目をして覗き込んできた。
その目は、強く私を見つめた。
「なぁ花音。信じて?」
うん。
信じるよ。
〔信じてる〕
ノートにそう書くと、ゆっくりと優くんに笑顔が戻る。
私はその顔を見ると、目を閉じた。
そして、ある決心をする。
神様。
私、もう一度だけ…人を信じます。
この人を…
優くんを…
信じます。