【完】君ノート
これは…指切りかな?
そう思い、俺も小指をたてる。
すると花音の小さな小指が俺の小指に絡んできた。
そして花音はニコッと笑って。
口パクで
『やくそく』
そう言った。
声なんて聞こえないけど…。
今、花音が喋ったような感じがした。
花音。
いつか花音の声を聞かせて?
きっと、君の声はキレイだと思うんだ。
その声で俺の名前を呼んで。
これは、2人の約束だから。
そして俺たちは、お互いに笑いあって指切った。