なんでもない日常とちょっと変わった友人
「おはよう!」
聞き覚えのある声に振り向くと、指原由美が立っていた。
ちいさい顔に、大きくパッチリ開いた目。
スラッとした手足でまるでモデルのような彼女はとても可愛い私の友人だ。
「おはよう~由美、今日も可愛い」
「ありがとー!愛も可愛い!」
「由美優しい~ありがと」
「本気で言っているよ!」
小学校の頃からの友人で、いつも一緒にいる。
というか、彼女の方が私にベッタリなのだ。
他の女の子は可愛すぎる由美と一緒にいると比べられてしまうのが嫌なのか、あまり
一緒に行動しようとしなかった。
私は容姿とかそういうことをあまり気にしないから、なんとなく一緒にいたら、私にベッタリくっつくようになってしまった。
でも、それが嫌とか言うわけじゃなくて、むしろ彼女はとても良い子で気遣いもできて人を楽しませようと思う心があって、私は由美と一緒にいるのが楽しかったからベッタリでも特に気にならなかった。
教室まで話しながら歩いていると、話は昨日の話題になった。
「あ、そう言えば明日さ、転校生来るよね!
」
「そうだね~性別とか先生言っていなかったからちょっと気になるよね」
「仲良くなれるといいなぁ…!あっでも!私の一番は愛だよ!」
「わ~ありがと~」
時々こういう風に重たいことを言ってくるけど、適当に受け流せば特に問題はなかった。
いつものように席について教科書の用意をしてまた、由美と話していると先生が教室に入ってきてHRが始まった。