My sweet lover
Lezioni9-こんなデートはいかがなものか
それからの数日、私と社長はすれ違いの生活になった。
社長はとても忙しい人だから、朝早くから夜遅くまで仕事をしていて、家で会える事はほとんどなかった。
お店で会う時はいつものように厳しい社長だけど、あれ以来重い物を運ぶ仕事は任されなくなった。
重たい物を運ばせて面白がっていた社長って、やっぱりちょっと変わっているなと思う。
「お疲れ」
従業員の出入り口で沙希に声をかける。
「由梨、お疲れ。いいわねぇ早番」
「明日は定休日なんだから頑張って。じゃあね」
沙希に手を振って、私はお店を後にした。
前に住んでいたアパートよりも職場が遠くなってしまった私は、自転車でお店に通うようになった。
ヘルメットを被り自転車に乗ると、残暑厳しい街中を軽快に走らせた。
その日の夜の事だった。
私に一本の電話が入った。
半分眠っていたので、寝ぼけながら通話ボタンを押すと。
『由梨ちゃん』
ん?この声って…。
「朝日さん?」
ハッとした私はガバッと布団から跳ね起きた。
『元気だった?』
久しぶりの朝日さんの優しく澄んだ声に、胸がキュンとしてしまう。
「はい、元気です」
もっと色々話したいのに、ドキドキして言葉が出て来ない。
『ねぇ、由梨ちゃん。ちょっと聞きたい事があるんだけど…』
「え?なんでしょうか」
なんだろう?聞きたいことって。
社長はとても忙しい人だから、朝早くから夜遅くまで仕事をしていて、家で会える事はほとんどなかった。
お店で会う時はいつものように厳しい社長だけど、あれ以来重い物を運ぶ仕事は任されなくなった。
重たい物を運ばせて面白がっていた社長って、やっぱりちょっと変わっているなと思う。
「お疲れ」
従業員の出入り口で沙希に声をかける。
「由梨、お疲れ。いいわねぇ早番」
「明日は定休日なんだから頑張って。じゃあね」
沙希に手を振って、私はお店を後にした。
前に住んでいたアパートよりも職場が遠くなってしまった私は、自転車でお店に通うようになった。
ヘルメットを被り自転車に乗ると、残暑厳しい街中を軽快に走らせた。
その日の夜の事だった。
私に一本の電話が入った。
半分眠っていたので、寝ぼけながら通話ボタンを押すと。
『由梨ちゃん』
ん?この声って…。
「朝日さん?」
ハッとした私はガバッと布団から跳ね起きた。
『元気だった?』
久しぶりの朝日さんの優しく澄んだ声に、胸がキュンとしてしまう。
「はい、元気です」
もっと色々話したいのに、ドキドキして言葉が出て来ない。
『ねぇ、由梨ちゃん。ちょっと聞きたい事があるんだけど…』
「え?なんでしょうか」
なんだろう?聞きたいことって。