My sweet lover
社長のいないお店は、なんだか締まりがなくてみんなダラダラしていた。
こういう雰囲気ってお客様に伝わるんじゃないかなって少し心配になった。
社長が厳しい目で見ていてくれるからこそ適度な緊張感があって、良い接客が出来るんじゃないかな。
社長はやっぱりお店にいなくちゃいけない人だと、私はあらためてそう思っていた。
お店を出て、自転車を走らせる。
9月ももうすぐ終わり。
夜は少し肌寒い。
マンションの駐輪場に自転車を停めると、私はエレベーターに乗り込んだ。
社長の部屋に到着し、ガキを開けて中に入ると、玄関にぽつんと置かれた社長の靴が目に入った。
前方を見ると、リビングのドアから明かりが漏れている。
社長が帰ってるんだ。
私は廊下を走って、リビングの扉を開けた。
「おかえり」
ソファに腰掛けた社長が、にっこり笑って言った。
その顔がやけにさわやかで、驚いてしまった。
「社長、今日午後からお店にいらっしゃらないから、どうされたかと思いました」
「うん、ちょっと用事があってな。
っていうかお前、また“社長”って言ったな。
ペナルティだ」
「うっ」
私ったらつい習慣で…。
「付き合え」
そう言って、ワインの瓶を見せる社長。
「どうしたんですか?そのワイン…」
私がそう言うと、社長はにっこり目を細めた。
「祝杯だ」
こういう雰囲気ってお客様に伝わるんじゃないかなって少し心配になった。
社長が厳しい目で見ていてくれるからこそ適度な緊張感があって、良い接客が出来るんじゃないかな。
社長はやっぱりお店にいなくちゃいけない人だと、私はあらためてそう思っていた。
お店を出て、自転車を走らせる。
9月ももうすぐ終わり。
夜は少し肌寒い。
マンションの駐輪場に自転車を停めると、私はエレベーターに乗り込んだ。
社長の部屋に到着し、ガキを開けて中に入ると、玄関にぽつんと置かれた社長の靴が目に入った。
前方を見ると、リビングのドアから明かりが漏れている。
社長が帰ってるんだ。
私は廊下を走って、リビングの扉を開けた。
「おかえり」
ソファに腰掛けた社長が、にっこり笑って言った。
その顔がやけにさわやかで、驚いてしまった。
「社長、今日午後からお店にいらっしゃらないから、どうされたかと思いました」
「うん、ちょっと用事があってな。
っていうかお前、また“社長”って言ったな。
ペナルティだ」
「うっ」
私ったらつい習慣で…。
「付き合え」
そう言って、ワインの瓶を見せる社長。
「どうしたんですか?そのワイン…」
私がそう言うと、社長はにっこり目を細めた。
「祝杯だ」