My sweet lover
気がつけばスタッフが全員帰っていて、私は一人ロッカー室に残っていた。


朝日さんが、このお店に来る…。


一体、何をしに…?

 
15分ほどした頃、手に持っていたスマホが鳴った。


私はドキドキしながら通話ボタンを押した。


「はい」


『由梨ちゃん?今駐車場に着いた。出て来れる?』


朝日さん、駐車場に居るんだ。


私は慌ててロッカー室を出て、従業員出入り口の扉を開けた。


扉を開けるとそこには……。



大きな花束を持った朝日さんが立っていた。


「朝日さん…?」


あまりにビックリして目を大きく見開いた。


「由梨ちゃん」


どうしたんだろう?


いつになく笑顔だ。


優しい、私の大好きな笑顔。


「由梨ちゃんを迎えに来たんだ」


「え…?」






「ありさと別れたよ」

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