My sweet lover
いやーーーっ、恥ずかしいっ。


あんなに夢中になっちゃて、どうかしてるよ。


あぁぁ~、もうどこかに隠れてしまいたい。


「ごめん。変な意味じゃないから。お願い。顔、見せて…」


うぅ~。そんなの無理だし。


お願いだから、そんなに甘い声で囁かないでーーー。


恥ずかしくて泣きそうになっていたら、夏樹さんに両手首をそっと掴まれ、私はあっけなく赤い顔をさらすことになってしまった。


「すげぇ色っぽかった。思わず襲いそうになったけど…。

でも、今夜はもう無理…」


そう言って夏樹さんはゴロンと横に転がり、右腕で私を抱き寄せた。


「俺、連日寝不足なんだ。

今朝もほどんど眠れてないしさ。

運転で神経使い過ぎたし、お前を取り戻せるか必死だったし、もう限界…」


「夏樹さん…」


私も明け方まで起きていたけど、夏樹さんも眠れなかったんだ…。


「夏樹さん、昨日どうして部屋に戻ってしまったんですか?

私、すごくさみしかったです…」


朝まで泣いてたとは言えないけれど…。


「ん…。

実は俺さ…、昨日朝日とお前が駐車場で抱き合ってるところを偶然見たんだ…。

由梨は朝日が好きなのに、あんなことした自分を戒めるために部屋に戻ったんだ…。

お前が“社長”って呼ばなかったら、止められなかったと思うし…」


夏樹さん…。

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