My sweet lover
「良かった…。

お前を失わずにすんで…。

俺、やっと一番好きな人を手に入れられた。

まじ感動…」


夏樹さんが目を閉じている。


もう眠いのかもしれないな…。


「こんなに安心出来る夜は久しぶりだ。

お前、ずっと朝までここに居ろよ?

あっちの部屋に行ったら、おしおきするからな!」


「お、おしおきって…」


「なぁ、お前のあのベッド捨てよう」


「えぇっ?」


何を突然言い出すのかと思えば…。


「そしたら毎晩ここで寝るしかないだろ?俺のベッドはセミダブルだし、ちょうどいい密着感だろ?

決まり、なっ」


おいおいおいっ。


親が私のために買ってくれたベッドを捨てるだと~?


「な~に膨れてんの?」


「だって…」


「いいじゃん。俺と毎晩ここで寝よう」


そう言って頬にちゅっとキスをする夏樹さん。


うぅ~、夏樹さんってこういうキャラだったの?


「あ…俺、もう寝そう。

寝るね…。

ホントは抱きたいけど、お前は初めてだし、ゆっくり時間をかけないといけないから……」


「なっ」


なななんてこと!


「おやすみ…、由梨」


そう言うと夏樹さんは、くぅ~っと寝息を立てて眠ってしまった。

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