My sweet lover
夏樹さんはいつものように、涼しい顔でミーティングを始める。


それに反してスタッフは全員、なんだか緊張しているような気がする。


昨日の夏樹さんの態度に、みんなビクついているのかもしれない。


一体どんな態度だったんだろう?


相当怖かったのかな?


それにしても…。


こうして見ていると、夏樹さんってやっぱりカッコイイ。


背も高いし、質の良い細身のスーツをバッチリ着こなしている。


ツヤツヤの黒髪、少しタレ目の優しい瞳に薄い唇。


低くて甘い声がセクシーで。


あぁ…あんな素敵な人が私の恋人だなんて、改めてすごいことだと思ってしまう。


みんながビクビクしている中、私ひとり目がハートになっていて、きっと客観的に見たらおかしな状態だったに違いない。




その日のランチタイム。

 
遅番の谷口さんも合流して、スムーズにお店が回った。


私は忙しく働いた。

 
久しぶりにゆっくり眠れたし、今日は身体が良く動く。


やっぱり体力勝負の仕事をするには、睡眠が大事だなと、つくづく思う私だった。

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