My sweet lover
夏樹さんのベッドで雑誌を読んでいたら、お風呂から出た夏樹さんが部屋に入って来た。


「由梨の言う通りだった。湯船に浸かると、すげー気持ちいい。お陰で疲れが取れたよ」


夏樹さんがベッドに入って来たから、ドキッとしてしまう。


こればっかりはいつまで経っても慣れそうにないな。


「ねぇ、夏樹さん。久遠オーナーって何しに来られるんですか?」


「うーん…。ちょっとお店の様子が見たいとか言ってた。

報告はマメにしてるんだけどな。一体何を見たいんだか」


ふぅん、そうなのか…。


「泊まりで来るらしいんだけど、おやじどこに泊まる気かな」


「えぇっ?もしかしてここに来られます?」


「いや、それはないと思うけど」


ま、まずいよ。

 
思いっきり私の荷物あるし。


「ここに来てもらおうか?」


「え?」


それって、どういう…?


「考えてみたら、隠す必要ないしな。

いずれ紹介することになるんだし。

だったら、別に明日でもいいだろう?」


「しょ、紹介っ?」


「何びっくりしてんの。オーナーは俺のおやじだよ?わかってる?」

 
クスッと笑う夏樹さん。


そ、そうだった。

 
オーナーは夏樹さんのお父さんなわけで…。

 
でも紹介って…。

< 326 / 380 >

この作品をシェア

pagetop