My sweet lover
リビングにあるテーブルの上に、なにやら美味しそうな料理が並べられている。


「座ってて。今、ご飯持って来るから」


言われるまま床に座ると、美味しそうな匂いが私の鼻をくすぐった。


「これ、朝日さんが作ったんですか?」


「そうだよー」


すごーい。和食だ。


鶏の照り焼きに、煮物。おひたしにお味噌汁まで。


しばらくすると、朝日さんがお茶碗にご飯を入れて持って来てくれた。


「じゃあ食べようか」


「いただきま-す」


仕事の後だから、お腹がペコペコだ。


早速、煮物を口にする。


「わ…美味しい。朝日さんって料理上手だー」


野菜の柔らかさもちょうどいいし、味も絶妙だし、すごいなあ。


「ありがとう。沢山食べてね」


にっこり笑う朝日さん。


それにしても…、何の用なのかな?


食事を終え食器を洗い終えると、私達は音楽ルームへと向かった。


この前、この部屋でキスされたんだと思うと、急に心臓の鼓動が速くなって来る。


朝日さんはパソコンデスクの椅子に、私は壁際に置いてある小さな椅子に腰掛けた。


朝日さんはパソコンを開き、何やら曲を再生した。

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