My sweet lover
その日のランチタイム。


朝日は約束通り、お店にやって来た。


「いらっしゃい。奥の席確保してあるから」


俺は、朝日を席へと案内した。


俺も朝日とテーブルに腰掛ける。


すると、すぐに水沢が水とメニューを持って来た。


「いらっしゃいませ」


「朝日、パスタAランチでいいか?」


「あぁ」


「水沢、パスタAランチふたつな」


「かしこまりました」


水沢は頭を下げて、厨房へと向かった。


「朝日、どうした?ボーッとして」


「えっ?あぁ、何でもないよ」


そう言うと朝日は、柔らかい栗色の髪をかきあげた。


「あ、これ招待客リスト。遅くなってごめん。親戚関係どこまで呼ぶかで、両親と話がなかなかまとまらなくて」


「そうだったのか。いいよ、まだ充分間に合うし」


良かった。


リストを出すって事は、朝日はちゃんと結婚する気があるんだ。


ありさの勘違いだったんだ。


マリッジブルーってやつかな?

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