My sweet lover
「朝日、最近忙しいのか?」


「うん、そうだね。ゲーム音楽の仕事の依頼が立て込んでる」


「じゃあ、ありさとあんまり会えてないのか?」


朝日は水を口にした。


「僕ね、一度作曲の仕事に入ると他の事が考えられなくなるんだ。

結婚式の事を色々決めないといけないのはわかってるんだけど、ついありさに全部任せてしまうんだよね」


俺もなんとなく水を飲む。


朝日の気持ちは確かによくわかる。


男は仕事に集中したい時があるからな。


でも、ありさを泣かす事はどうしても許せない。


「朝日。忙しいのはわかるけど、結婚だって大事なことだろ?

結婚前はお互い不安になる時期だし、こんな時こそしっかり話し合わないと」


俺がそう言うと、朝日は視線を落とした。


「そうだよな。努力するよ…」


どうしたんだ?


なんか、やけにせつなそうだな。


「お待たせしました」

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