嗤うケダモノ

「クァwセdrftgyフジコ??!!」


途端に完全覚醒した日向が、チェアから転がり落ちんばかりに狼狽えた。


「な…
ななナニをぉうっっ?!///」


あー、ほんと可愛い。
いつまでも新鮮な、その反応。

満足そうに微笑みながら立ち上がった由仁は、大きな手で日向の髪をクシャっと撫でた。


「んー? キスしたの。
そんなトコで、無防備な寝顔晒してるヒナが悪い。」


「くっ…
寝顔の防御力なんて、どーやって鍛えれば…
あれ?」


両手で赤く染まった頬を押さえて悔しそうに唸っていた日向があるモノに目を止めた。

ソレは由仁が持ち込んだ脚立。


「掃除でもするンですか?」


「んーん。」


フワフワと毛先を遊ばせながら 由仁が首を振る。

そして、人型に切った紙や水の入ったペットボトルなんかをデスクの上に置いて…


「降霊術やるのー。」


目を輝かせながら、高らかに宣言した。

ちなみに日向は、ワケもわからず目を瞬かせた。

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