嗤うケダモノ
「もうやンないって、約束してヨネー。」
凹む由仁の横で、由仁は説教を続けている。
でも…
ダレも寄りつかないンでショ?
なんでやっちゃダメなの?
それも『天井裏』限定で。
「ねー、ソレって九尾的な事情で?」
気を取り直した由仁が、首を傾げて訊ねた。
「んーん。違う。
俺が俺だから…
あれ? 君が君だから?
あーもう… ややこしー…」
顔を歪めた由仁が、髪を掻き乱しながら答える。
うん、激しく同意。
ややこしすぎる。
「『由仁』が『チヅコ』を呼んじゃダメなのー。
あんなに一生懸命呼んだら、せっかく寝たコも飛び起きちゃうよ?」
「え。
『マツ●マチヅコ』って、俺の関係者なの?」
「…
『マツ●マ』は知らね。」
驚きに目を見開く由仁にチラリと視線を送った由仁が、困った顔で下唇を引っ張った。
「とにかく、チヅコは二度と呼ばないで。
わかったら、もう余計なコトは考えないのー。」