嗤うケダモノ
売られてねーのは良かったケドさー…
からかってやがりマスカ、コノヤロー。
ナニ?仕返し?
まともに話を聞かないコトへの仕返しなの?
ソッチがその気なら…
「ヒーナ?
そんな嘘をつく口は、塞ぐよ?
唇を押しつけて舌まで絡めちゃうという、伝統的な手法で塞いじゃうよー?」
目を細めた由仁が、片方の口角だけを持ち上げて妖しく笑う。
すると日向は…
「なっ??!!///
やっ 違っ!!///
ちち違うンですぅぅぅ//」
耳まで真っ赤になって、両手と首をブンブン振り回した。
ナーニが違うンだか。
可愛いから、後で絶対実行してやろ。
よからぬコトを考えてニヤニヤが止まらない由仁から目を逸らした日向が、なんとか話題を軌道に戻そうとソファーの隣に座る女生徒に顔を向けた。
「えー…/// コホンッ
ここコチラのヨコタさんが、私のクラスメートでごじゃりら」
「初めまして、ヨコタです。
柔道部のマネージャーをやってます。
私が、木崎さんに相談したンです。」
日向のシドロモドロなパスを見事に受け取ったショートカットの女生徒が、姿勢を正して話を継いだ。