嗤うケダモノ
弐
「日向さぁ…
ジンとヤったでショ。」
「ゲフっ?!」
突然のキワドイ質問に、ポッキーを齧っていた日向がむせた。
ナニイッテンノ?!百合サン?!
有り体すぎンだろ。
もーちょっと包み隠してぇぇ?!
「やっぱり。
色気増したもんなぁ…」
「え? ほんとに?」
「あ、日向じゃないよ?
ジンの、ね。」
「…
泣いてもイイデスカ…」
色気量でヤローに劣る女子ってどーよ?
日向は肩を落として項垂れた。
「フフっ」
笑みを漏らした百合が、悄気る日向を抱き寄せる。
そんなコトしたら、秀才型愛の塊男に誤解されちゃうよ?
日向がさりげなく身を引こうとすると、ますます強く肩を抱いた百合がニンマリと口角を上げた。
「日向からはねェ…
幸せオーラや色気オーラより、お悩みオーラが発散されてる気がするなぁぁぁ?」
ココにもエスパー?!