嗤うケダモノ

目を見開く日向に、さらに笑みを深くした百合が畳み掛ける。


「ナニがあったのカナぁぁ?
もう二度とゴメンな体験だったのカナぁぁぁ?」


「い いえ、そんな」


「ふーん?
じゃ、逆カナぁぁぁ?」


「ギクッ!
ん? え? なななんの」


「ははぁ、なるほど?
ジンが手慣れすぎてて、不安になっちゃったカナぁぁぁ?」


「ギクギクッッ!
ぁぅぁぅぁゎゎ…///」




うん。

百合が尋問上手っていうより、日向の顔面が正直すぎンだネ、コレ。

大正解デス。
もう丸裸デス。


「ハハ。
日向、カワイー。
でも杞憂だよ、ソレ。」


わかりやすく赤面して狼狽える日向の肩を解放した百合が、ソファーの背もたれに身を預けて笑う。


「ジンが自分から捕獲に動いたのって、日向ダケだもん。
私が知る限り、だケド。」


え?

まじで?

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