嗤うケダモノ

(草食なんて、表面上ダケだろが。
中身は肉食のままだろが!)


そんな日向の心の叫びは、やっぱりエスパー百合にはお見通し。

彼女は目を閉じて大きく頷いた。


「そうそう。
内容は変わってないわよ。
飽食をやめたってダケ。」


それからゆっくり瞼を上げ、優しい目で日向を見つめて…


「誰でもイイわけじゃないって やっと気づいたンだと思う。
バニーちゃんがイイ、なんて言い出したのも、その頃だし。」


穏やかに微笑んだ。

あらら?
中三? バニーちゃん?

まさかー?
ソレってー?ニヤニヤ


「はぁ…
なんで急変したンでショ?」


と、日向。

え?
わかンだろ?わかンない?ニヤニヤ


「さぁ?
理由は聞いてないケド。
思い通りにならない好みのバニーちゃんにでも出会って、目が覚めたのカモ?」


と、百合。

ほら、もうわかンだろ?ニヤニヤ
てか、そろそろわかれ。


「はぁ…」

< 276 / 498 >

この作品をシェア

pagetop