嗤うケダモノ
「…
ありがとうございます、吉岡先輩。
もう大丈夫です。」
物思いに沈んでいた日向は、百合の視線に気づいてニコリと微笑んだ。
が…
引きつった頬。
無理矢理歪めた唇。
見紛うことなく、ブス。
百合は両手を伸ばし、指で日向の頬をつまんで思い切り横に引っ張った。
「っ?! へんひゃいっ??!!
いひゃいぃぃぃっ!!」
「今の顔は全然カワイくなーい!
しかも、変態だとぉぅっ??!!」
「ひひゃう、ひひゃうぅぅ…
はなひへぇぇぇっ!」
ソファーの上でジャレあって。
騒いで。
転がって…
ドンっ!
コンっ!
「ぎゃっ?!」
ハイ。
ソファーの隣にあるロッカーに肩をブツけて、上にあったナニカが降ってきて、日向の頭にクリティカルヒット!
「ぅおおおぉぉぉ…」
「あーあー… 大丈夫?
…ナニ?コレ?」