嗤うケダモノ
ソレは…
アレか?
『あ~れ~
おやめください、お代官様~』
的なアレか?
ナニか?
着付けできるって言うと凹んだのは、オメェが手取り足取り着せようと思ってたってコトか?
全く…
この、腐れケダモノめ───!!
「着ません。
借りません。
だから、脱ぐコトもアリマセン!」
反抗的な眼差しで由仁を睨み上げ、日向はキッパリと言い切った。
「えー?
絶対似合うのにー。
ナニ着てても可愛いケド、帯解かれて乱れたヒナなんて、きっと生唾モンなのにー。」
「乱れ…///
ナニ考えてンスか?!
杏子さんも一緒なのに!」
「だいじょぶ、だいじょぶ。
二部屋予約してるって言ってたもん。
乱れよー。
思う存分、乱れよー☆」
妖しい笑みを浮かべた由仁が、警戒心剥き出しでジリジリ後退する日向の腰を強引に抱き寄せ、腕の中に閉じ込めた。
お泊まり。
温泉。
火照った愛しのバニーちゃん。
乱れないコトなどあろうか。
いや、ナイ!
(↑反語使ってまで断言)