嗤うケダモノ
ソコに立ち並ぶのは、背の高い向日葵たち。
分け入ってしまえば、小柄な日向は周囲からは見えない。
簡易式だケド、二人の世界の出来上がり。
由仁は身を屈め、夢中で向日葵を見上げる日向に不意打ちのキスをした。
「ふぇっ?! ひゃへっ?!
ななナニをぉうっ??!!///」
変わンないね。
そーゆーリアクション。
だけど、こーゆーと、君は…
「ヒナが悪い。
一緒にいるのに、俺を見てくンないしー。
昨日も全然ギューってできなかったしー。
寂しかったのは、俺だけー?」
途端に耳まで赤くして。
いつもは強気な瞳を揺らして。
躊躇いがちに俺の背中に腕を回し、そっと寄り添って…
「わ…
わわわたわた私…も…///」
…
あー…
可愛すぎて悶え死ねる。
君はほんの少しダケ変わった。
きっとコレが、二人で重ねた時間の成果ってヤツなンだろう。
いつか、もっと強く抱きしめてくれるカナ?
いつか、君の方からキスしてくれるカナ?
ずっと二人で時を過ごして、いつか…