嗤うケダモノ
ナンナンダ?!
隣に立つ全身猥褻物はココの住人で。
前方に立つリアルフジコちゃんもココの住人(仮)で。
ナンナンダ?!
まじでナンナンダ?! この家?!
官能の世界に迷いこんじゃったぁぁぁぁぁ??!!
「あれー。
杏子(キョウコ)さん、帰ってたのー?」
今にも倒れそうな。
なんだったら泡まで吹きそうなほど混乱する日向に全く気づかず、由仁はノンキな声を上げた。
だが、返事はナイ。
杏子と呼ばれたリアルフジコちゃんもまた、手を繋ぐ由仁と日向を凝視して固まっていた。
「か… か… か…」
エロチック極まりない肉感的な唇が、ワナワナと震えて…
「カズヨさぁぁぁぁぁんん!!」
とうとう絶叫が放たれた。
ヘナヘナと崩れ落ちそうになる日向。
慌てて彼女の腰を支える由仁。
そんな二人を意に介すコトなく叫び続ける半裸の女。
うん、カオス。
「ジンがぁぁぁ!
ドコぞのお嬢さんをかどわかしてきやがったぁぁぁ!!」
…え?
コレ、誘拐なの?